加算の結果は常にぬるい。

お湯に水を足しても水にお湯を足しても。

母性とはこういうものなのか。

本当は親になりたかった。 どんなに辛くともあなたと一緒がよかった。 こればかりはわたしを選んでくれたという。 それには感謝しているが、 どうか、どうか、 この次も新しい命に巡り会えますように。 罪悪感と、痛みと、哀しみを抱いて 今日は最期の夜を眠…

ネットの中を歩く

今日もあの人を探して、インターネットの中を歩く。 足跡が見つかれば、時には駆け足になり、 見つからなければ、痕跡を探そうと躍起になって足は遅くなる。 過ぎていく時間。それに気付かないまま。 そのうちに、 あの人からダイレクトに便りが届く。 そし…

8/28

新宿の煌々と輝くビルを眺めつつ帰路につく。 また1つのことについて諦め、 また1人の人について諦めた。 執着が有り余るのも困り者だが かといえ無さすぎるのも困り事である。 日が暮れた後に体を包む風が気持ち良くなり始めたこの頃。 この気持ちはきっと…

オンラインの思い出

中学生の頃、 まだインターネット回線がISDNだった頃。 初めて触れたインターネットはどこまでも広大で、そのうちの一つ、チャットと呼ばれるサービスに、私はのめり込んでいった。 当時、自分の住んでいる地域以外の人との交流なんて文通が主だった。 イン…

老人は何を思う

もう数年前になるが、とある時期だけ風俗のアルバイトをしていた事がある。 風俗の業態はデリヘル。 内勤として、電話の応対や女の子の管理もしていたことがあったが、プレイヤーとしても勤務していたことがある。 (さすがに言いにくいので対面では決してこ…

大人になる速度

今日も通勤快速に乗り、都心の街を歩いてオフィスまで行く。 いつからこんなにちゃんとしたOLになったんだろうと思い返すも 答えは出ない。 歩きながら、仕事のタスクを考えるよりも先に、 今日発売のコスメや週末のイベントについて思い出し、考えを巡らし …

過去を置いていくこと。

いよいよ住み慣れた街を離れる時が来た。 新しい街の利便性や新居の新しさは私にとって魅力的で、この街を離れることをしばし忘れていた。 いざその事に直面してみれば、少しばかりの寂寥感を覚えてしまう。 行きつけの店が行きつけではなくなる瞬間。 ご近…

2017ねん

元日から連日早起きをし、買い物に出かける。 待ってる時間の暇つぶしを何も持ってこなかったことを後悔した。 三ヶ日も終わり、街がお正月からただの平日へと衣を翻す頃、 わたしと彼は再会した。 ほんの1時間半の再会。 連絡が来てから即断即決、5分で再会…