加算の結果は常にぬるい。

お湯に水を足しても水にお湯を足しても。

オンラインの思い出

中学生の頃、

まだインターネット回線がISDNだった頃。

 

初めて触れたインターネットはどこまでも広大で、そのうちの一つ、チャットと呼ばれるサービスに、私はのめり込んでいった。

 

当時、自分の住んでいる地域以外の人との交流なんて文通が主だった。

インターネットのチャットはそれを楽々と飛び越える楽で簡単な夢みたいなツールだった。

 

匿名で話せるというのはメリットであり、デメリットでもあった。

余談だが、チャットを始めて間も無くHNを使うことを覚えて今に至る。私のインターネットリテラシーはここから学んでいった。

 

住んでいる地域の同年代の子たちと違う、別のエリアの同年代の子。その子たちと会話をする度に刺激をもらい、多くのことを教えてもらった。

インターネットのことはもちろん、聴いたことのない洋楽、聞いたこともない服のブランド、休日の遊び方、流行っている漫画、私の知らない向こうの学校の話…


今でもそれらは私にしっかりと根付いて興味の対象となっている。

 

その中でも、bonoとFというHNのオンラインの友だちがいて、彼ら同士はリアルでの友だちだった。mother2が好きだった彼ら。たくさんの話をした。

 

そしてオンラインで知り合った7年後、偶然にもオフラインで会うことができた。まさか本当な会えるなんて…感動しかなかった。それもこれも、全て発展したインターネットのおかげ。

 

会ってからは旧知の友人のように、当時の話をして盛り上がった。

私と彼らの関係は"旧知の友人"と呼んでも差し支えない程度の長さだが。

 

今では彼らのHNの意味すらわかる。

そのくらい、その後のインターネットの普及と発展で多くのことを知った。


私にとってのインターネットの起点は、

たまたま彼らだったのだ。